NOWPAP海草分布マップ

NOWPAP海草分布マップ

目的

Waycottら(2009)のまとめによると、地球上で毎年110km2の海草が消失しているとされています。Grenchら(2012)がまとめた研究によると、環日本海地域を含む北太平洋地域の海草が地球上で最も消失の危機に瀕しており、脅威となる主な要因の3つに、都市や港湾の開発に伴う埋め立て、海水温の上昇、海面レベル上昇を挙げています。しかしながら、Grenchら(2012)の評価結果では、環日本海地域の情報が不足しています。  そこで、CEARACでは、NOWPAPの枠組みのもと、環日本海地域の海草の消失の要因を把握するために、日本、中国、韓国、ロシアの研究者と共同で海草の分布情報が報告されている文献、報告書を収集し、分布状況を把握するとともに、海草消失の脅威となっている要因について整理しています。  収集した文献・報告書の情報、海草の分布場所(緯度、経度)、海草の種類、消失の要因毎等に整理し、本ウェブサイト上に構築した海草分布状況マップで可視化しています。

NOWPAP地域における海草分布に関する文献・報告書を収集・整理した研究者

  • 日本:横浜商科大学 小松輝久教授
  • 中国:中国科学院南海海洋研究所熱帯海洋研究グループ Dr. Yang Dingtian
  • 韓国:韓国海洋科学技術院 韓国海洋衛星センター Dr. Jong-Kuk Choi, Dr. Keunyong Kim
  • ロシア:ロシア科学アカデミー極東支部太平洋地理学研究所 Dr. Vasily Zharikov

海草分布状況の可視化方法について

海草は、分布が確認された場所にアイコンがプロットされ、種類毎に以下の3つのアイコンで表示されています。海草の分布情報は、大きさの異なる○及び数字で表示され、その空間分布の概況が確認できます。

アイコンA 砂地に分布するZostera及びHalodule属

Zostera marina アマモ
Zostera japonica コアマモ
Zostera caespitosa スゲアマモ No image available
Zostera asiatica オオアマモ
Zostera caulescens タチアマモ
Halodule uninervis ニラウミジグサ No image available>
アイコンB 岩礁に分布するPhylospadix属

Phyllospadix iwatensis スガモ No image available
Phyllospadix japonicus エビアマモ No image available
アイコンC 砂地に分布するHalophila属

Halophila ovalis ウミヒルモ
Halophila nipponica ヤマトウミヒルモ No image available

参考資料